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タイヤチェーンの付け方は?種類や使用時のポイントなども解説

降雪地域では、タイヤチェーンを付けると滑りやすい雪道でも安全に走行することができます。しかし、付け方がわからない、上手く付けられるか不安な方も多いのではないでしょうか。今回は、タイヤチェーンの種類や付け方、使用時のポイントなどをみていきましょう。

タイヤチェーンの種類とは

ここではタイヤチェーンの種類とそれぞれの特長をみていきます。

①金属製
金属製タイヤチェーンは、金属の輪が鎖状に連なった形状です。ラダー型と亀甲型の2種類があり、それぞれ特長が異なります。
ラダー型は鎖をはしご型につないだもので、前後方向のグリップに優れていることが特長です。ただし、横方向の傾斜や力に弱いため、横滑りしやすいと言われています。
対して、亀甲型は全ての方向にバランスの良いグリップ力を発揮するため、ラダー型よりも乗り心地が安定します。金属製のタイヤチェーンは雪道での登坂や制動力に優れ、価格が比較的安価といえます。しかし、走行時の振動や騒音が大きく、雪がない路面を走るとチェーンが切れやすい点は知っておきましょう。

②非金属性
非金属性チェーンは、ゴムやウレタンといった素材で作られています。金属製チェーンよりも軽量で装着が容易なことに加え、振動や騒音が少なく乗り心地が良いといった特長があります。ただし、折り畳みにくく、収納場所に広さが必要な点や価格が金属製よりも高価な点はデメリットといえるでしょう。

③布製
特殊繊維型のチェーンで20年ほど前にヨーロッパで誕生しました。装着が容易で重量が軽く、コンパクトに収納することが可能で、振動や騒音がほとんどないといった特長があります。しかし、装着したまま雪道や凍結路に停めると路面に貼りつき、走り出した際に破損するリスクがあるため、耐久性は低いといえるでしょう。

種類ごとのタイヤチェーンの付け方

種類ごとのタイヤチェーンの付け方

ここでは、種類ごとのタイヤチェーンの一般的な付け方をみていきましょう。

①金属製
金属製タイヤチェーンを装着する際の手順は次の通りです。

1.チェーンの裏表や連結部分を確認し、タイヤにチェーンを被せる
2.タイヤ内側のチェーン両端のフックを留める
3.チェーンが均一になるように整えた後、チェーン外側のフックを留める
4.金具の連結部を起点にし、付属のゴムバンドのフックを均等にかける
5.装着後に車を少し走行させ、チェーンの張り具合を確認

駆動方式が、前輪駆動のFF車の場合、ハンドルを左右に切ってタイヤを斜めにすると装着しやすくなります。

②非金属性
非金属タイヤチェーンを装着する際の手順は次の通りです。

1.裏表を間違えないようにチェーンを広げる
2.チェーンをタイヤの裏側へ回す
3.チェーンを真っ直ぐにし、両端を持ち上げ、内側のジョイントを結合する
4.下部のチェーンを引っ張りながら、手前側下部のフックを留める
5.上部のチェーンを引っ張りながら、手前側上部のフックを留める
6. 装着後に車を少し走行させ、チェーンの張り具合を確認

フックの形状や固定方法がメーカーごとに異なるため、装着前に説明書で確認しておきましょう。

③布製
布製タイヤチェーンは装着に力がいらないため、女性や高齢者の方でも扱いやすいといえます。布製タイヤチェーンを装着する際の手順は次の通りです。

1.タイヤの上からチェーンを被せる
2.車を少し前進し、タイヤを半回転させる
3.タイヤの残りの部分にチェーンを被せる

布製タイヤチェーンはセンターが多少ずれている場合でも、走行中に調整される点は知っておきましょう。
なお、それぞれあくまでも一般的な取り付け方法となります。実際は購入するタイヤチェーンの取り扱い説明書を確認の上、実際の雪道走行前に必ず練習しておくようにしましょう。

タイヤチェーン使用時のポイント

タイヤチェーン使用時のポイント

ここでは、タイヤチェーン使用時のポイントをみていきましょう。

①チェーンの装着位置
一般的にタイヤチェーンは、四輪のうち二輪に装着します。前輪駆動の場合は前の二輪、後輪駆動の場合は後ろの二輪に装着します。四輪駆動の場合は、車のベースとなっている駆動輪にチェーンを取り付ける必要があるため、取扱説明書などで確認しておきましょう。

②チェーンの状態や作業場所
タイヤチェーンはどの種類でも走行や経年で劣化が進みます。そのため、使用する前にチェーンの状態を確認することが大切です。また、チェーンを着脱する際には、チェーン着脱場など平らで安全を確保できる場所で行いましょう。

③作業に必要な道具を用意する
天候が崩れた場合など、急にチェーンの装着が必要になる場合があります。その際に、手袋やスコップ、懐中電灯など必要な道具を準備しておくと作業を効率良く行えるため、事前に準備しておきましょう。

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