ピッチタールの落とし方と除去する際の注意点などについて解説
車の下部や足回りにピッチタールがつきやすいとされているものの、どのような汚れなのか把握していない方もいるでしょう。しかし、ピッチタールの汚れを放置した場合、塗装の変色など車にダメージを与えるリスクがあります。今回は、ピッチタールの落とし方と除去する際の注意点などをみていきましょう。
ピッチタールについて
ここでは、ピッチタールの概要についてみていきましょう。
①ピッチタールとは
ピッチタールは、アスファルトの舗装に使用されている成分が車に跳ね返ったものです。車両の下部につきやすく、とくにホワイト系のボディでは、黒やこげ茶色のブツブツとした汚れが目立つ点は知っておきましょう。
②車に付着する原因
ピッチタールは、冷えて固まった状態の舗装からは付着しにくい状態となります。しかし、夏の暑い時期は路面が熱くなり、アスファルトが溶けて跳ねやすくなるため、注意が必要です。また、車はアスファルトの上を走る機会が多いため、ピッチタールを完全に防ぐのは困難だといえます。
③ピッチタールの汚れは落ちにくい
ピッチタールは、頑固な油汚れです。そのため、油汚れに有効なカーシャンプーを使用しても落ちない場合があります。
また、無理に削ぎ落とそうとすれば、成分が伸びてより目立つようになります。放置した場合には、塗装の変色、シミになるリスクがあるため、早めの除去を行いましょう。
ピッチタールの落とし方と除去する際の注意点
ここでは、ピッチタールの落とし方と除去する際の注意点をみていきます。
①ピッチタールクリーナーを使う際の手順
ピッチタールクリーナーを使う際の手順についてみていきましょう。
順番 | 方法/意識するポイント |
1.洗車を行う | 塗装面をキズつきにくくするために、洗車を行い軽い汚れを落とす。 |
2.クリーナーを吹きつける | 洗車後は、クリーナーを吹きつけて汚れを取り除く。使用説明書や商品の裏面などを確認してから使用する。 |
3.拭き取る | 一般的なクロスなどで拭き取る。 |
難しい作業などはないため、簡単に取り除くことが可能です。
②ピッチタール除去する際の注意点
専用クリーナーが準備できない場合は、シリコンオフや鉄粉取り専用の粘土クリーナーで落とす方法があります。シリコンオフを使用する際は、クロスなどに染み込ませて擦っていきます。シリコンオフで取れない汚れはクリーナーを使用しましょう。
鉄粉取り専用の粘土クリーナーは、こねた後にボディに水をかけて濡らした状態で擦ります。使用する場合は、汚れがついた面で擦ると車にキズがつくため、キレイな面で擦ることが大切です。ピッチタールに有効とされる潤滑剤や灯油などは、プラスチックやゴム製品に悪影響を及ぼす可能性があることに加え、ボディにダメージを与えるリスクがあるため使用は避けましょう。
③ガラス系コーティングを施工した車の除去方法
ガラス系コーティングを施工した車であれば、ピッチタールが付着して時間が経っていなければ、専用のカーシャンプーで落とせることが多いです。カーシャンプーで汚れを落とせない場合、高圧洗浄機を使用してみましょう。汚れがどうしても落ちない場合は、コーティングを施工したプロに相談しましょう。
ピッチタールクリーナーを選ぶ際のポイント
ここでは、ピッチタールクリーナーを選ぶ際のポイントをみていきましょう。
①タイプ
ピッチタールクリーナーのタイプは、液体とスプレータイプの2種類です。液体タイプは液体を染み込ませたクロスで拭き取るタイプで、ピンポイントで汚れを落とせます。スプレータイプは汚れた部分に噴霧してからクロスで拭き取るタイプで、広範囲の汚れに適している点が特長です。
②使用したい車の箇所やボディコーティングの有無
クリーナーにはホイールや窓ガラスに使用できる商品があります。ボディコーティングを施工している場合は、研磨剤が含まれていないクリーナーを使用することをおすすめします。仮にコンパウンドを含んでいたとすれば、汚れとともに被膜を除去するリスクがある点を知っておきましょう。