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解氷スプレーの原理とは?使用するメリットと選び方なども解説

冬になると外気温が低くなり、室内との気温差が激しくなるため、車のフロントガラスは凍結しやすくなります。人によっては、解氷スプレーで対処するケースも多いものの、原理まで把握されている方は少ないでしょう。今回は、解氷スプレーの原理や使用するメリットと選び方について解説します。

解氷スプレーの原理とは

ここでは、解氷スプレーの原理についてみていきましょう。基本的には、凍結温度が非常に低く、凍りにくい液体を吹きつけているため、解氷効果があるといえます。

①解氷スプレーとは

気温が氷点下に達する冬では、車のフロントガラスや窓ガラスが霜や雪で凍結します。解氷スプレーは、フロントガラスの凍結した箇所を溶かすために使用されるものです。時間をかけずに、氷を溶かすことができ、再凍結を防ぐ効果も期待できます。

②解氷スプレーで霜や凍結部分が溶ける原理

解氷スプレーの主な成分は、凍結温度の低いエタノールなどが代表的です。水の凍結温度が0度であるのに対して、エタノールの凍結温度は-114.5度です。そのため、凍りにくい成分を吹きつけることで窓の凍結部分を溶かせます。

解氷スプレーを使用するメリットと選び方

車に解氷スプレーをしている画像

ここでは、解氷スプレーを使用するメリットと選び方をみていきましょう。使用する範囲や頻度に合わせて、解氷スプレーを選択することが大切です。

①使用するメリット

解氷スプレーは、ガラスをキズつけずに凍結部分を取り除けるうえに、再凍結を予防するといったメリットがあります。霜を取るときの方法として、お湯をかける方法は適していません。温度が急激に変化することから、ガラスが割れる可能性があるためです。そのうえ、水分が冷却された場合には、再び凍結するケースも少なくありません。

対して、解氷スプレーには凍結しにくいエタノールが含まれているため、素早く解氷できることに加え、再凍結の予防も可能です。また、フロントガラスや窓ガラスなどに積もった雪には、細かい石が混ざっているケースがあります。そのため、スノーブラシを使用して除去する場合は、細かい石がガラスに擦れることでキズがつくリスクがあります。

解氷スプレーを吹きかければ、ガラスをキズつけずに凍結部分を簡単に溶かすことが可能です。

②選び方

解氷スプレーを選ぶ際のポイントとして、タイプや再凍結防止剤の有無などがあります。解氷スプレーのタイプはガス噴射タイプとトリガースプレータイプです。

ガス噴射タイプは噴射範囲が広く、凍結部分を短時間で溶かせることに加え、トリガーを引いている間は噴射を継続できます。しかし、使用後は缶に穴を開けて捨てる必要があるため、捨てるときに手間がかかるといえるでしょう。

対して、トリガースプレータイプはガスを使用していないため、使用後はそのまま捨てることが可能です。ただし、ガス噴射タイプとは違い1プッシュで噴射し続けることはできません。

寒い地域では朝に氷を溶かした場合でも、日中に再び凍結する場合があります。したがって、寒冷地に住んでいる方は、再凍結防止剤が入った商品を選ぶようにしましょう。

解氷スプレーを使用する際の注意点

車に解氷スプレーをしている画像

ここでは、解氷スプレーを使用する際の注意点をみていきましょう。吹きつける箇所によっては、劣化が進行するため、あくまでもフロントガラスに使用するものという認識を持つことが大切です。

①ワイパーにかからないように吹きつける

車のワイパーは主にゴム素材で作られているため、スプレーに含まれているアルコール成分がつくと劣化するリスクがあります。そのため、解氷スプレーを使用する場合はワイパーを立ててから吹きかけましょう。

②ボディにかけない

解氷スプレーの種類によってはボディにシミができ、塗装を劣化させるリスクがあります。また、成分によっては、コーティングが剥がれるリスクがある点も知っておきましょう。

仮に、解氷スプレーがフロントガラスや窓ガラス以外にかかったときは放置せず、クロスで拭き取ったり、洗車を行ったりといった対応を実施することをおすすめします。

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