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2022年6月27日

シリコンオフによる塗装補修時の脱脂の必要性に迫る!

シリコンオフによる塗装補修時の脱脂の必要性に迫る!

こんにちは、タナカAです。
昨年に補修関連の『ボデーペンウレタンクリアー』ブログとして、「2液混合型のウレタン塗料『ボデーペンウレタンクリアー』の性能に迫る!」をレポートさせていただいたのですが、結構好評だったのか?思いのほかアクセスが多かったので、補修をするかどうか検討している方や、まさにこれから補修を行おうと思っている方々へ、少しでも情報をご提供できればということで、今後不定期ではありますが、補修時によく使う補助ペイントの役割についてレポートさせていただこうかなと思っております。

本日はその第2弾として、塗装補修時には欠かせない脱脂剤「シリコンオフ」について、その性能や必要性についてお話させていただければと思います。

補修でよく聞く「シリコンオフ」とは、脱脂剤のことでして、補修の対象面にスプレーして拭き上げることで、目に見えない付着した油分や汚れを除去し、補修をキレイに仕上げるためのアイテムです。
99工房を使ったほとんどの補修工程において、「シリコンオフ」は必須アイテムでして、「シリコンオフ」による脱脂を怠ると、補修の対象面に油分が残った状態となってしまい、パテやペイントなどが弾かれてしっかりと密着せず、最終的に美しく仕上がりません。ですので、本来的には補修作業時にもっとも活用していただきたいアイテムなのですが、『タッチアップペン』や『ボデーペン』などと比べると出荷数量は少ない状況なので、「シリコンオフ」による塗装補修時の脱脂の重要性がまだまだ皆さんに認識いただいていないかと思いまして、
今回は、塗装補修においての「シリコンオフ」での脱脂有無での仕上がりの違いや、「シリコンオフ」の脱脂性能の高さなどを実際に見ていただければと思い、実験することにしました。

前回同様、鉄板を2枚用意
この鉄板に、プラサフ塗装⇒カラー塗装の工程を行い、カラー塗装時の脱脂有無でどれくらい仕上がりに違いが出るのか、出ないのかを試していきたいと思います。

まずはプラサフ塗装の準備として『耐水サンドペーパーセット M』の600番で磨き、
シリコンオフ」をスプレーします。
※カラー塗装で脱脂有無による仕上がりの違いをしっかりと見ていただくため、プラサフ塗装では通常工程同様、両方の塗装板に「シリコンオフ」をスプレーしました。

拭き取って乾かせば準備完了です。
2枚一気にプラサフ塗装を行いますが、今回はカラー塗装に赤色のペイントを使うため、『ボデーペン ホワイトプラサフ』を塗装していきます。

3回程度『ボデーペン ホワイトプラサフ』を塗り重ね、プラサフ塗装は完了しました。
ここからカラー塗装の準備に入ります。
2枚の塗装板を『耐水サンドペーパーセット M』の1000番を使って足付け作業を行います。
本来はこの後、「シリコンオフ」で脱脂を行い、カラー塗装を行うわけなのですが、今回はここから実験スタート!
補修工程において、対象面を作業中に手で触るケースがよくありますが、実はそのたびに手についている脂分が対象面に付着してしまっているんです。今回はそれを想定しつつ、実験なので分かりやすいように指に少し粘度の高いオイルを塗って
それぞれの塗装板に、指を押し当てて、指先についたオイルを付け、疑似(といっても本来よりも強い)油分をつけていきます。

左側
右側もしっかりと押し当てます
左右の塗装板にオイルがついたところで、「シリコンオフ」の登場!

左側の塗装板にだけたっぷりと「シリコンオフ」をスプレーし
キレイなウエスでスプレーした「シリコンオフ」を拭き上げます。
これで、カラー塗装の準備は完了しました。左の塗装板は「シリコンオフ」で脱脂工程を完了した状態。右側は脱脂を行わず、オイル=油分がプラサフ塗装面に残った状態です。

この2枚を『ボデーペン T-115(スーパーレッドⅡ)』で塗装していきたいと思います。
まずは1回目の塗装、全体にスプレーしていきます。
1回目のカラー塗装が終了しました。
遠くから見てみると、一見左右の違いは無いようですが、少し寄ってみるとこの通り、
右側の塗装板はちょうど指を押し付けた部分が、指紋跡のように浮かび上がってきていてオイルの付着している箇所が塗料を弾いてしまっている状況です。こうなってしまうと、なかなかリカバリーすることは難しい状況ですが、ここから2回目、3回目と重ね塗りしていきます。

2回目の塗装
3回目の塗装
左側の「シリコンオフ」での脱脂を行った塗装板はキレイに仕上がりましたが、右側の脱脂を行わなかった方は、塗料を弾き、そのまま塗り重ねられたことで塗料がダマになって、クレーターみたいな仕上がりとなってしまいました・・・

ちょっと斜めにして光の入り方を変えて塗装板を見てみますとよくわかりますが、指の跡がしっかりと残ってしまっています。
こうなると、何度塗り重ねても一緒で、キレイに仕上がりません。リカバリー方法としては、『スプレーシンナー』を使って、塗装したペイントをいったんすべて剥離し、もう一度塗装し直すしかありません。
シリコンオフ」による脱脂作業は、油分が目には見えにくいため、ついつい飛ばしてしまいがちな工程であるのですが、この結果を見れば脱脂の必要性を認識いただけたのではないでしょうか?
逆に、「シリコンオフ」でしっかりと脱脂してから塗装された左側の塗装板は右側のような跡が残らず、キレイに仕上がっていることもご確認いただけたと思います。

今回は、分かりやすいように、指に通常以上の油分を付けて、脱脂有無での塗装補修の仕上がりの違いを見てみました。本来は、わざわざ手にべっとりとオイルを付けた状態で補修を行う方はいらっしゃらないとは思いますが、人間の手にはもともと少なからず脂分がついているため、作業時にその油分が残った状態のまま塗装すると、今回のように塗料が弾かれてしまい、キレイには仕上がりません。
また、たとえ付着した油分が少ないまま塗装し、見た目には弾かれていることがわからなくても、その油分が原因で補修対象面にペイントがしっかりと密着せず、後々ペイントがはがれてきたりというようなトラブルにもつながりかねませんので、やはりしっかりと「シリコンオフ」による脱脂作業を行うことで、塗装補修の完成度をしっかりと上げていただければと思います。

今回の「シリコンオフ」篇はここまで。
また次回の補助ペイントでお会いしましょう?!

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