2011年10月19日
フェンダー丸ごと塗ります【塗装編】
こんにちは。
ミヤカワ@ソフト99広報部でございます。
ここのところすっかり空気が秋らしくなりまして、クルマいじりも快適な季節になりましたね。
今日のお話は、しばらく前の話でして、まだ暑い九月上旬のこと。
とある日、友人からこんな相談を受けました。
「ちょっと大きい外装パーツ仕入れたんだけど、缶スプレーで塗れるかな…?」
塗れますとも!
ということで、まだ残暑厳しいとある場所で塗装をすることになりました。
今回の塗装対象物はコレ。
FRPのフェンダーです。現状はグレーのゲルコート仕上げ状態。これを両側なので2本塗ります。
ボディカラーにあわせて日産のカラーナンバーWK0(ホワイトパール3P)で塗りたいようです。
それでは早速、取り掛かりましょう。
まずは資材の買出しに。
基本的にはキズ補修の塗装工程でやっていけば問題ないので、ココ(99工房サイト)を参考にしながら資材を準備していきます。
今回用意したのは
・ボデーペン ホワイトプラサフ 3本
・ボデーペン N-271(日産WK0) 5本
・ボデーペン クリアー 3本
・厚づけパテ 1個
・耐水サンドペーパー #600 #1000 ※耐水サンドペーパーSなら、両方入ってます。
・サンドペーパー用研磨パッド
・シリコンオフ
一応対象物がFRPということもあり、小さい巣穴があいている可能性を考慮して、念のため厚づけパテもスタンバイ。
さーて、やったるでー!
勇んで作業開始。
全体塗装&キズが基本的にないもの、ということでココ(99工房サイト)の手順を簡略化させた形で進行することとしました。
1:600番のサンドペーパーで磨いて、「足付け」
足付けとは、塗料の密着をよくするために表面をすこしざらついた状態にすることです。
塗料が食いつく面積が広くなり、結果として密着性が上がるんですね。
研磨パッドにサンドペーパーを装着して、効率的に磨いていきます。
まだ目に見える変化はありませんね。イメージ的には、表面の艶がなくなるくらいに磨いておけばOK。
2:脱脂
シリコンオフをスプレーして、油分や磨きカスを取り除きます。
塗装前なのでしっかりと、やり残しのないように注意しながら作業します。
3:ホワイトプラサフ塗装!
ホワイトプラサフを塗装していきます。
ここで注意なのが、ホコリの舞い上がり。
この日はカンカン照りかつ微風だったので、塗装する前に周囲に水をまいてホコリが飛びにくいようにします。ホコリが乗ってしまうと、塗装表面がブツブツしてしまい、非常に残念な仕上がりになってしまいます。>>参考リンク(99工房サイト)
<ご参考>真冬時などの低温下では、お湯を用意しておいて適宜暖めてやると安定した噴射が得られます。
こんなふうに、バケツにお湯を張って湯煎してあげると良いでしょう。
平滑性を高めるために、ある程度の膜厚は欲しいのですが、それでも一気に塗らずに、乾燥させながら3回くらいに分けて重ね塗りするとペイントは垂れずに、しかも膜厚を増やしながら塗れます。随時よく缶を振って塗装することが重要です。
99工房サイト「カラー塗装の方法(ボディ)」はこちらへ
ここで、一旦休憩。うだるような暑さとアスファルトの照り返しで、用意しておいた飲み物はすでにホットに…
日陰でぐんにゃりしながら、グレー状態から白くなったフェンダーを手ですべすべ触っていると…
「…なんかラインがうねってない?さわってみるとわかるんだけど…」
「…? あ、ほんとだ」
「ビミョーに凹んでるというかゆがんでるのか…」
「…よくみると巣穴もあるし、どうしよう?」
これはFRPのフェンダーなど社外品にはよくあることです(主に製造時の型の状態などで起こるようです)。
目では見つけづらいですが、触れば一発でわかります。
ということで今のうちに修正しておくことに。
4:エッジ調整
予定外のエッジ調整に着手。
用意しておいた厚づけパテが役に立ちます。
手で感触を探りながら、パテを盛ります。
よくよく見ると巣穴なんかもあったので、そこも埋めます。
パテは少し多め(高め)に盛っておくことがコツ。あとから凹んでいるのがわかってもパテは追加できないので…。
で、あとはサンドペーパーで削って面を合わせます。
こんな感じ。
この後、パテ面が見えなくなるように再度ホワイトプラサフを塗り、下地はほぼ完成。
5:カラー塗装
夏場なので乾燥が早い!
なのでちゃきちゃきと次の工程に移ります。
研磨パッドに耐水サンドペーパー#1000を装着し、ホワイトプラサフのザラついた表面をツルツルにならしておきます。
この作業だけで塗装後の仕上がりが違ってきます。
そしていよいよカラー塗料の出番です。
今回はニッサンのWK0、ホワイトパール3Pです。
塗装時、垂れなどを防いで上手に仕上げる塗装のポイントは
・一回で大量に吹き付けない
・同箇所を吹き過ぎない
・数回で重ね塗りしながら色を出していく
というイメージでしょうか。
特に今回のカラーWK0は、いんぺい力の低いホワイトパールなので、濃色系カラーに比べて多めに塗り重ねます。
塗装面と15~25センチくらい離し、1秒間に30センチぐらい平行に移動するスピードでもって吹き付けていきます。
自信がないときはダンボールなどに試し吹きをして、感覚をつかんでおくと良いですよ。
重ね塗りしていくと、こんな感じが…
こんな感じに
見事にパール色が出てまいりました。
しかし、この段階ではまだ艶があまりありません。
この上に、透明な「クリアー」という塗料をさらに重ね塗りすることで、艶が出てきます。
99工房サイト「磨き仕上げの方法(ボディ)」のページはこちらへ
6:クリアー塗装
カラー塗装が終わって5分程してから、クリアーを塗装していきます。
イメージ的には少ししっかりめにカラー塗装をしていく感覚で乾燥させながら塗り重ねます。
すると、あまり艶がなかった表面が…
このようにテカテカと光りだしました。
これにて、この日の全作業は終了。
取り付けはせずに、1週間乾燥させます。
—–
さて、いかがだったでしょうか。
今回の作業ように、フェンダー両側2本を相手にする場合は、ステップ5と6はセットで行ったほうがよいでしょう。(カラー塗装後に表面にゴミがのるといけないので)
つまり、フェンダーはプラサフ塗装のあとは1ピースずつ仕上げていくことになります。
そしてこういう作業のときにみなさん気にされるのは、塗料の使用量かと思います。
なので、今回は実測値を大公開!
今回使用した塗料の量は…
ホワイトプラサフ …3本!(ちょっと余ってます)
ボデーペン N-271 …4本!(ぴったりでした)
ボデーペン クリアー …3本!(ぴったりでした)
となっております。
ホワイトプラサフはパテ盛り後に再度塗っているので使用量がちょっと多めとなりました。
もちろんクルマによってフェンダーの面積は違うので使用量は一概には言えないのですが、よほど大きくない限りは±1本程度かと思います。
また、色によって下地の色を隠す力(いんぺい力といいます)が違いますので、ホワイトパールや黄色・赤などの淡色系は、重ね塗り回数が多くなる=使用本数が増える傾向があります。
実際に塗装する際には参考にしていただければと思います。
さて、次回は取り付け&完成編。
どのように仕上がるか、請うご期待!
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