2014年6月30日
ロングセラーの秘密 ~『ぬりぬりガラコ』編~

みなさん、こんにちは。広報部のクニムネです。
さて、今回は久しぶりに、「ロングセラーの秘密」の第4回をお届けします。
皆さんおなじみの製品からマニアックな逸品まで、どうして売れているのか、
あくまで私の独断で検証しながらご案内させていただいておりますので、よろしくお付き合いください。(笑)
ここで「ロングセラーの秘密」編のこれまでをご紹介しておきますね。
⇒「ロングセラーの秘密 ~『ソフト99(ハンネリ)』編~」
「ロングセラーの秘密 ~『タイヤブラックワックス』編~」
「ロングセラーの秘密 ~『メガネブク』編~」
さて、今回の「ロングセラーの秘密」はついに登場しました、『ぬりぬりガラコ』です。
発売は今からさかのぼること21年前の1993年。
1993年と言えば、いま非常に熱い戦いを繰り広げているサッカーで、Jリーグが発足した記念すべき年です。
また、いわゆる「ドーハの悲劇」でワールドカップ出場を逃した年でもあるんですね。 なかなか意味深な年ですね。
さて、『ぬりぬりガラコ』の話に戻りますと・・・
当時のガラスコーティング剤はまだまだ、クルマ好きの方しか知らない、いわゆるマニアックな商品でした。
それもそのはず、とにかく施工が難しかったんです。
ティッシュペーパーを折りたたんで液剤を取り、施工するのですが、作業時間も長く、塗りムラが発生したりと仕上がりも慣れないとうまくできない・・・
そこで、取り組んだのが、塗り具と液剤の一体化。
当時の開発者はその課題にずっと頭を悩ませていたようです。
そんなある日、デパートの靴売り場で
靴墨を見て、
これだ!とひらめいたそうです。
そんなところから発想するなんて、同じ会社の人間のことを言うのも変な話ですが、スゴイ発想だと思います。
とはいえ、そんなに甘くないのが、モノづくり。
靴墨と違ってガラスのような硬いものにある程度、力を加えて塗りこんでいく必要があるガラスコーティング剤では柔らかなスポンジのような素材ではなく、コシがあって、かつ液剤が染み込みやすい素材でなければいけません。
また、塗り込み面とボトル部分との接着にも問題を抱えてしまいました。
液剤の成分には酸とアルコールが入っているので、接着剤などを溶かしてしまうため、接着剤や熱圧着など化学的な方法での接着はできなかったのです。
そうして試行錯誤を繰り返す中、いきついたのが固めのフェルトとボトルとを物理的に取り付けることができる機構の開発でした。
今では当たり前になった塗り具つきボトルですから、こんな苦労があったなどとは想像もつきませんでした。
そんな苦労を乗り越えたおかげか、発売当初からたくさんの方々にその作業性の高さをご評価いただいたそうです。
さらに、今ではおなじみの方も多いかもしれませんが、
「ヌリヌリ、カンタン」(外国人風に発音ください)
「ガラコーッ」
という、叫びのTVCMも奏功し、今でもたくさんの方々にご愛用いただけるロングセラーとなったわけです。
で、改めて使ってみると、、、
やはりこのボトルシェイプは握りやすく、そして塗りこみやすい・・・ 絶対的な安心感があります。
もちろん、撥水性も
GOOD!
現在では『ぬりぬりガラコデカ丸』や『ぬりぬりガラコちょい長』など塗り具のバリエーションは広がっていますが、
改めて使ってみて、『ぬりぬりガラコ』が今も絶対的地位を維持していることが分かった気がしています。
もし『ぬりぬりガラコ』を使っていただく機会がございましたら、こんな開発秘話を思い起こして使っていただけましたら幸いです。
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