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                竹田 勉 さん
              
              
                FIAT128 / FIAT  
1970年式
              
人生を教えてくれる存在
            FIAT史上、技術的な革新とセールス面で大きな成功を収めた名車「FIAT128(1970年式)」。
            1969年に発売された128を、竹田さんが受け継いだのが1986年で、
自ら修理・メンテナンスをしながら、40年近く乗り続けている。
            「このクルマを超える存在に出会えていない」という竹田さんと愛車のストーリーを伺う。
          
 
            Q 愛車のお気に入りポイントは?
                128は、設計にあたったFIAT社のダンテ・ジアコーサが
手がけた、初めての前輪駆動車です。
                いわば先駆的な存在として、その後に続く世界中の前輪駆動車に
採用されることになりました。
                僕の128はイギリス仕様のものを日本に正規輸入したようで、
右ハンドルがついているのは珍しいと思います。
              
 
              
                手に入れてからも、他のいろいろなクルマを試乗して検討したのですが、
この128よりいいクルマに出会えなく、今になっています。
                外観では小さく見えますが、中はすごく広く感じられて、取り回しもしやすいです。
                そして一番は、今のクルマが忘れていると言いますか、
運転しているという感じや楽しさが味わえることです。
              
Q メンテナンスは大変ですか?
              イタリア車の基本をきちんと備えたクルマですので、昔の本を色々と読んで勉強して、自分で修理やメンテナンスができるようになりました。
              そうしたクルマとの付き合いを通じて、“すべてのことはクルマが教えてくれた”みたいなところを感じています。クルマの修理やクルマの存在を、一般社会に応用するかのように、人生をやってきたという自負があります。
            
              僕の場合、歳をとってこのクルマに乗れなくなったら、クルマを降りるというよりは、このクルマを自分で車検場に流せなくなったら
降りるという風に思っています。
            
 
            Q 愛車と今後
どう付き合っていきたいですか?
              
                このクルマは長く乗れば乗るほど知れることというのがあって、例えば手に入れた時は直線で構成された四角いクルマだと思っていましたが、
なんと128は一つも直線がなくて、全部曲線なんですよね。
                長い間、所有していればいるほど気づくことも多くて、ますます愛着を感じます。
                独身時代のドライブから、家族ができてみんなでキャンプへ行ったことなど、思い出もたくさん詰まっていて、手放せないです。
              
 
             
               
               
               
                      