おうおう、景気いいじゃねえか
俺様によこせよ
俺様によこせよ
か、かまいませんけど、ブラックさんとはサイズが違いますから
ふん、だったら仕方ねえな。
いえいえ、次の機会にぜひとも
(ふう いったいなに考えてんだか・・・)
(ふう いったいなに考えてんだか・・・)
あ、あのう・・・スタッドレスタイヤってなんですか
うわ、今更なに言ってんだよ
ブラックさん、コイツに買わせて、分からせてやればいいんですよ
ブラックさん、コイツに買わせて、分からせてやればいいんですよ
まあ、新車なんだから仕方ねえだろ。
あのな、スタッドレスタイヤっていうのは、雪や凍結路でも滑りにくい冬用のタイヤのことだよ。
あのな、スタッドレスタイヤっていうのは、雪や凍結路でも滑りにくい冬用のタイヤのことだよ。
略してスタッドレスな。
以前はタイヤの表面にスパイク(金属などの鋲)を埋め込んだ「スパイクタイヤ」が主流だったんだけどな、粉塵問題で禁止になったんだ。
積雪が少ないと舗装道路を削っちまうからな。
積雪が少ないと舗装道路を削っちまうからな。
そうなんですか
そこでスパイク(=スタッド)をレス(=使わないで)積雪路や凍結路を走破できる冬用タイヤが登場したんだ。
それがスタッドレスだ
それがスタッドレスだ
へえ
でもスパイクがないのにどうして滑りにくいんですか
でもスパイクがないのにどうして滑りにくいんですか
その秘密はタイヤの接地部にあるぞ。
見てみろよ、スタッドレスはノーマルタイヤに比べて、ブロック間の溝が広くて深いし、さらに各ブロックの表面にまでたくさんの細かな溝が刻んであるだろ
あ、本当ですね
この広くて深い溝でガッチリ雪を噛んで踏み固めることによる抵抗(雪柱せん断力)と、各ブロックの角でしっかり雪を掻くことによる抵抗(エッジ効果)によって、雪の上でも滑ることなく走行・停止ができるってわけだ。
なるほど
勉強になります
でも雪じゃなくて氷面だと硬くて噛めないような・・・
勉強になります
でも雪じゃなくて氷面だと硬くて噛めないような・・・
いいところに気づいたじゃねえか。
確かに氷上で雪柱せん断力は働かないから滑ってしまうな。
確かに氷上で雪柱せん断力は働かないから滑ってしまうな。
ダメじゃないですか
まあ、待て
だからスタッドレスの接地部分には、低温でもしなやかな特殊ゴムが使われてるんじゃねえか
だからスタッドレスの接地部分には、低温でもしなやかな特殊ゴムが使われてるんじゃねえか
これで接氷面積を増やし摩擦力をアップしているわけだ。
ゴム自体にも色々な素材を配合して引っ掻き力を高めてあるぜ
ゴム自体にも色々な素材を配合して引っ掻き力を高めてあるぜ
な、なるほど
さらに、ブロック表面に細かな溝があっただろ
サイピングって言うんだけどな、あいつで氷表面の水分を吸収してエッジ効果を高めてるんだぞ。
サイピングって言うんだけどな、あいつで氷表面の水分を吸収してエッジ効果を高めてるんだぞ。
スゴイっ
僕も早くスタッドレスで走ってみたいな
おい、俺様の話はまだ終わってねえぞ
最後に大事なことを3つ教えてやるから、よ〜く覚えておくんだぞ
最後に大事なことを3つ教えてやるから、よ〜く覚えておくんだぞ
は、はい
これが俺様流スタッドレスタイヤ使用時のオキテ3ヶ条だ!
以上だ
あ、ありがとうございました
スタッドレスタイヤ装着の注意点
スタッドレスタイヤとは、スパイクタイヤの代わりに登場した冬用タイヤのことなんだって。雪の上では、通常、タイヤのゴムと雪との摩擦力が小さくなり、タイヤは滑ってしまうみたいなんで、スタッドレスタイヤは、タイヤの接地部に深い溝で大きなブロックを設けているんだって。これにより、雪を踏み固めて抵抗を増やし(雪柱せん断力)、ブロックの角が雪をひっかくことで生じる抵抗(エッジ効果)を増やすことによって、雪の上でも走ったり止まったりすることができるんだって。
また、スタッドレスタイヤでは、氷上でも機能を発揮するように、タイヤ接地部分に、低温でもしなやかさを失わない特殊配合ゴムを使用しているんだって。この特殊配合ゴムのおかげで、氷との接触面積が確保され、サイピングのエッジ効果や、ゴムに各種素材を混入することで、氷をひっかき、さらに表面の水分を除去して摩擦効果を高め、スパイクなしでの氷上走行を可能にしているみたいだよ。
今回もおニューのスタッドレスタイヤを付けてもらったぞ
高級外車冥利に尽きるね